

東京でもパリでもニューヨークでもオランダ料理店というのは聞いたことがありません。オランダ料理って存在しないのでしょうか?いいえ、そういうわけではありません。オランダ料理とは、フランス料理のようにレストランで気取って食べる料理ではなく、どちらかといえば、家庭で食べる田舎風料理なのです。
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オランダ人に、外国で長期滞在したとき一番恋しくなるオランダ料理は何かと聞くと、返って来る答えに多いのが『エルテンスープ』です。これは青豆をトロトロになるまで煮込んで、ベーコンを混ぜたスープ。カフェやレストランなどでは、冬の間メニューに入れているところが多いので、気軽に試すことが出来ます。またスーパーでは缶詰として売られています。オランダではとてもポピュラーな食べ物です。 |
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また『ボーレンコール』と呼ばれるキャベツの一種をジャガイモと煮込み、大きなソーセージに添えたものも、代表的なオランダ版『おふくろの味』です。秋から冬にかけてとれる苦味のあるキャベツは、冷暗所に保存すれば春先まで日持ちがするので、冷蔵庫のない時代、食卓にしょっちゅう並ぶ料理だったのではないでしょうか。 |
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この他『スタンポット』(ジャガイモ、肉、野菜を煮込んで潰した料理)、『ヒュッツポット』(ジャガイモを半分、人参と玉葱を4分の1ずつ鍋で煮込み、バター、マスタード、酢、塩、胡椒で味付けしてから潰し、茹でた牛の胸肉のスライスに添えて食べる)など、オランダ料理の代表格はどれも、寒い冬にコトコトに煮こんで作る、身体が芯から温まる料理ばかりです。 |

北海に面しているためオランダでは、サーモン、ニシン、ムール貝など海産物が新鮮。なかでも生ニシンと燻製ウナギはかかせません。屋台でパンにはさんで食べるほか、レストランのオードブルにもよく登場します。初夏を過ぎるとニシン漁の最盛期となり、街角では新鮮な生のニシンを塩漬けにして、玉葱などで和えたものが、スタンドで売られます。路上で、シッポをつまみ上げ、頭からニシンをぱくつくオランダ人に出くわすでしょう。冬は、ムール貝の鍋がよく食べられています。
オランダ南部で収穫される『白いアスパラガス』は、様々な美味しい野菜を作っているオランダでも、特に美味という評判。日本で見かける白いアスパラガスの、倍の太さ・長さのあるオランダ産ですが、決して大味ということは無く、それどころかソフトで口当たりがよく、レストランのメニューで見かけたら、ぜひ注文してみたい一品です。

オランダでエスニック料理といえば、かつて植民地だった『インドネシアの料理』が筆頭にあげられます。エスニックといっても辛いものは少なく、インドネシアで一般に食べられるサテ(焼鳥のようなもの)やナシゴレン(目玉焼やいろんな具ののったチャーハン)など、日本人の口に合うものが多いのが特徴です。オランダで発達したインドネシア料理のユニークな食べ方に『ライスターフェル』というものがあります。これは、20種類以上の小皿に盛られた料理がテーブルに所狭しと並ぶ、さしずめインドネシア料理版『飲茶』。グループでワイワイと突くのに向いています。ライスターフェルは、合理的なオランダ人が前夜の残り物を集めて出したのが始まりといわれています。特にアムステルダムでは、たくさんの有名インドネシア料理店がしのぎを削っています。
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